暦年課税方式と相続時精算課税制度の違い

この2つの方法は、受贈者が相続人になる場合を考慮して選択します。贈与時の課税方法が違うだけでなく贈与者が死亡した場合の相続時にも影響してきます。なお相続時精算課税制度を選択した場合は贈与者が死亡するまで継続して手続きをしなければなりません。

暦年課税方式

贈与税で従来の課税方式を暦年課税方式と呼んでいます。暦年課税方式は、他の項目でも述べたように基礎控除を利用して110万円までは非課税で申告することなく受贈することができます。この金額を超えると10%から50%の税負担をしなければなりません。

この方式を採用した場合に贈与者(親など)が死亡すると、受贈者は相続人になります。相続人は、受贈した財産について相続開始前3年以内のものはすべて相続財産に含まれてしまいます。贈与税をすでに支払っていても還付の対象にはなりません。

贈与税イメージ

相続時精算課税制度

制度の目的は、ひとつの財産に対して贈与税と相続税を別々に処理するのでなくまとめて納税処理することです。

生前贈与として2500万円まで贈与税を非課税にし、贈与者が死亡した場合に相続財産に生前贈与分を合計して相続税を納税する方法です。ただし贈与額が2500万円を超えた場合は、超えた部分に対して一律20%の税率が適用され越えた部分のみ毎年納税手続きをします。

この越えた部分も贈与者が死亡したときに支払うべき相続税から支払済みの贈与税分を差し引いた額が相続税として納税すればよいことになります。

この制度を利用すると贈与者が死亡するまで継続し途中で変更することはできません。

・適用対象者

贈与者は65歳以上の親で、受贈者は20歳以上の子です。配偶者(夫婦間)は選択できません。なお年齢は1月1日現在の年齢で判定します。この場合、親は父親と母親ですがそれぞれに適用することができるため、両親から5000万円まで非課税で贈与を受けることができます。

・対象財産

贈与される財産は制限がありません。(種類、金額、贈与回数)

・特別控除額

合計が2500万円まで非課税になります。

・適用税率

2500万円を超えた金額に対して一律20%が課税されます。

(注)同じ年に親以外に贈与を受けた場合、基礎控除の110万円を差し引いて残った部分が贈与税の対象になります。これは相続時精算課税制度とは別の申告で処理することになります。

・申告方法

この制度を利用する場合は、最初に贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日までに相続時精算課税選択届出書を申告書に添付することで適用されます。


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